インターネット時代のチャネル管理―均衡と厚生―

Distribution Channel Management in the Internet Age -Equilibrium and Social Welfare-

2012/07/25

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要旨

 本稿では、空間的競争モデルを用いて、独占的生産者がインタ-ネット販売チャネル(以下では「ネットチャネル」と略す)を導入するための条件、およびそのことが消費者の厚生や経済厚生に及ぼす効果について検討する。主要な結論はまず第1に、消費者の移動費用が高く、かつネットチャネルの配達費用が低い場合に、生産者はネットチャネルを導入するというものである。第2に、当初すべての消費者が財を購入していた状況では、ネットチャネルの導入によって消費者厚生は悪化する。一方、当初一部の消費者が財を購入できなかった状況では、配達費用がある程度高ければ、ネットチャネルの導入によって消費者厚生は向上し、このときにはいかなる消費者の厚生も減少しない。第3に、ネットチャネルの配達費用が低い場合には、その導入は経済厚生を向上させる。そして最後に、配達費用がある程度高い場合には、ネットチャネルの導入はパレ-トの意味での改善となる。

Abstract

 Using a spatial competition model, this paper considers the conditions under which a monopoly manufacturer will introduce an internet distribution channel (e-channel), and its effect on consumer surplus and social welfare. We find that the e-channel will be introduced only if the consumers' travel cost is high and the delivery cost of e-channel is low. Second, the social welfare will be improved if the delivery cost is low. Finally, Pareto efficiency can be realized even when the delivery cost is high.

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Bibliographic information

Vol. 61, No. 3, 2010 , pp. 214-223
HERMES-IR(一橋大学機関リポジトリ): https://doi.org/10.15057/21437
JEL Classification Codes: L11, L12